新年のご挨拶
皆さま、明けましておめでとうございます。
会員企業及び関係各位には平素から格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
昨年を振り返りますと、日本ベンチャーキャピタル協会(JVCA)におきましては、VC・CVC会員数が100社を超え、2年あまりで倍に至るという、業界の拡大と盛り上がりをより一層実感した1年でありました。特に顕著であったのは、従前はベンチャーと距離感のあった大企業によるCVCの増加であり、オープンイノベーションが革新・進化のため必須の取り組みであるとの認識が普遍化して参りました。
また、政府・各省庁や地方自治体よりベンチャー・イノベーション振興のための政策への提言を求められ、まだまだ調査・分析を深める必要はありつつも、業界団体としての知見及び声の外部発信を心がけた1年でもありました。
世界の国家および都市がイノベーション振興の政策融合とこれまでにない大胆な戦略的取り組みを打ち出す様子が見てとれる中、日本国内でも起業・イノベーションによる新産業創造・旧来産業革新が、雇用創造・経済振興、ひいては社会課題解決に繋がるセンターピンであるとの認識が明確になって参りました。
このように、ベンチャーキャピタル業界へのイノベーション推進のハブ役としての社会期待が、これまでにないほど高まっていることを自覚する一方、世界各国との資金・起業・時価総額創出における差分をいかに越えられるか、業界内に留まらない社会に向けての具体的活動と成果を問われる2018年になろうかと思います。
これら期待に対し、今年のJVCAは、会員VC・CVCのイノベーションへの積極関与と実績創出のプラットフォームとなるべく、対大企業:オープンイノベーション関連の案件・ネットワーク創出、対VC会員:VCおよび投資先企業群のグローバル化促進、対社会:未来社会を創るテクノロジー投資・実装の官民一体となっての促進支援を具現化し、社会課題解決への礎を築く新たな取り組みに努めます。
具体的には、CVC/Open Innovation Forum、ファンド公正価値評価の勉強会、VC国際会議の誘致、その他政策提言を行って参る所存です。
2018年は、来る2020年の日本・東京に視線の集まるオリンピックイヤーに向けて、日本がベンチャーによる新たな技術・ソリューションによって山積する課題を解決し、課題解決先進国として活躍することができるよう取り組んで参ります。
本年も皆様のご支援ご協力をお願い申し上げますとともに、関係各位の益々のご健勝とご発展を心より祈念して年頭のご挨拶といたします。
一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会
会長 仮屋薗聡一