日本ベンチャーキャピタル協会(JVCA)は、2002年11月の発足以来、ベンチャーキャピタル業界における相互連携と、イノベーションの源泉となるスタートアップ企業育成の役割を果たすべく、活動して参りました。
JVCAではこれまでも、「JVCA DE&Iガイドライン」において、会員企業に対し、DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン、以下DE&I)の実現に向けてハラスメントやあらゆる形態の差別を許容しない方針の策定等のガイドラインを掲げてきたところですが、ハラスメントやあらゆる形態の差別を断固として容認してはならない必要性は、決してVC/CVC業界内に留まるものではありません。こうした必要性は、起業家を始めとしたスタートアップエコシステムにおけるVC/CVC業界のステークホルダーに対しても全く同様と認識しております。
こうした問題意識を踏まえ、DE&Iの実現を一層推進するため、JVCAとして、2024年9月、全会員に向けて以下の要請・連絡を行いました。
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・会員企業の代表者から社員に対しハラスメント根絶に向けた注意喚起を改めてしていただくこと
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・JVCAへの入会要件として、「ハラスメントポリシーの表明」を必須とし、既存会員についても
2025年4月末迄に同表明を行うこと
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・2024年3月に策定済の「JVCA DE&Iガイドライン」中に記載したハラスメント根絶のための
4項目(方針策定・リーダーシップ・通報システム・教育研修)について、2025年4月末迄に
策定・導入をすること
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・ハラスメント対策キットとして、JVCAがハラスメントポリシーの雛形及び相談窓口を外部協力社
とともにパッケージ化すること(導入主体はJVCAではなく会員各社)
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・現ハラスメント勉強会の内容をさらに充実させたハラスメント研修をJVCAが新規開発し、次年度
より実施すること
これらは、ハラスメント根絶およびDE&Iの実現に向けた取り組みをJVCAの会員企業が自律的に行っていくことをさらに強く推進するものです。
JVCAでは引き続き、ハラスメントならびにDE&Iへの実態調査によるモニタリングを行い、業界の多様性向上とそれに伴うスタートアップエコシステムの発展を目指し、活動をして参ります。