一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会

日本VC協会では業界のダイバーシティ&インクルージョンを推進します

プレスリリース

 

我が国のベンチャーキャピタル(VC)ならびにコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)200社以上が集う日本ベンチャーキャピタル協会(JVCA)では、VC業界ならびにスタートアップ業界のダイバーシティ&インクルージョン推進のためのイニシアティブを始動しました。会員企業への調査・ヒアリングを実施するとともに、それらの結果を勉強会等の機会を通じて会員各社に広めるなど、業界のダイバーシティ促進に向けて活動いたします。

JVCAが本年春にJVCAのVC会員ならびにCVC会員に向けて行った、ダイバーシティ&インクルージョンに関する調査では、計59社から回答を得、結果は以下の通りとなりました。

 

「ダイバーシティ促進が企業評価やVCのパフォーマンスに影響を及ぼすと考えているか」という質問に対しては、95%が「大いに影響がある」「一部影響がある」と回答しています。また、「貴社では採用・組織構成・その他制度などにおいて、組織のダイバーシティに配慮しているか」という質問に対しては、90%が「大変配慮している」「やや配慮している」と回答しました(下図参照)。

 

VC/CVC各社における女性や外国人の比率について調査したところ、各社の社員における女性比率は26%、外国人比率は6%でした。社員のうち投資担当者であるキャピタリストの比率は会社全体の57%にあたることが判明しましたが、キャピタリストにおける女性比率は16%、外国人比率は9%という結果となりました。さらに、マネジメント層や投資意思決定層における女性比率は9%、外国人比率は7%という結果も出ました。

 

回答各社とも、ダイバーシティ促進を重要視しており、組織として配慮もしている中ではありますが、まだ推進の余地が大きいといえます。JVCAのDiversity and Inclusion Initiativeでは以下のミッションステートメントを掲げ、今後はVC/CVCの投資家業界のみならず、我が国のスタートアップ業界全体のダイバーシティ&インクルージョン推進のために活動していく方針です。会員各社への啓蒙と合わせて、JVCAとしても、主催イベントの登壇者における女性・LGBTQ・外国籍・障がい者の割合を目標20%とするイベントポリシーを今般新たに策定し、今年度より実践して参ります。

 

 

■JVCA Diversity and Inclusion Initiative(DII) ミッションステートメント

Diversity and InclusionはSDGsの一環として企業パフォーマンスを左右する重要な課題の一つである。そんな中、起業家やVCをはじめとしたベンチャーコミュニティにおいてその意識はまだ大きくない。一方でその機動性から一旦その重要性を認識した折には、予想以上のスピードで変革を遂げる可能性は大きい。それゆえ、起業家に多大なる影響をもつVCの業界団体であるJVCAでは率先してDIIを本格的に導入する。最終的には世界のVC 業界団体でもっともSDGsに向き合う団体になることを目指す。そしてその結果、日本のスタートアップ全体にSDGsを根付かすことをゴールとする。

 

■JVCA Diversity and Inclusion Initiativeアンケート調査

実施期間:2022年3月8日~4月15日

対象:VC・CVC会員(226社)

回答数:59社(回答率26%)

 

・ダイバーシティ促進が企業評価やVCのパフォーマンスに影響を及ぼすと考えていますか

   アンケート結果①

 

・貴VC/CVCでは採用・組織構成・その他制度などにおいて、組織のダイバーシティに配慮していますか

   アンケート結果②

以上

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