日本ベンチャーキャピタル協会(JVCA)では、国内外機関投資家からVCアセットクラスへの運用資金流入を目的として、オルタナティブ投資の国際的なデータ提供会社であるPreqin社と共同で、国内VCファンドのパフォーマンスベンチマーク第4回調査を行いました。
機関投資家の投資対象となるファンドに限定した国内初のVCベンチマークとして2020年に初回発表をして以来、今回が4回目の調査となります。本調査では、二人組合・CVC等を除き、純投資目的で第三者資金を運用しているファンドのみを対象とし、そのリターンをファンド組成年毎に算出しています。
JVCAのVC会員のうち上記要件を満たすファンドに提出を求め、49社から150ファンドのデータを提供いただきました(提供企業一覧は下記)。2年前の初回調査から参加社数・ファンド数とも倍増し、市場カバー率は74%に至っています(Preqin社調べ、金額ベース)。
本調査では、組成年毎のリターンを開示していますが、結果は下表の通りとなりました。
組成後7年以上経過したVCファンドのリターンの中央値は殆ど2倍以上となり、2012年組成ファンドにおいては6倍を上回りました。
国内VCファンドの会計・評価基準はGP毎にいくつかの手法が用いられますが、公正価値評価を採用しているファンドもしくは180日以内の直近ファイナンス価格で評価しているファンドの割合は本数ベースで50%、金額ベースで64%を超えており、国際比較できるGPが増えつつあります。(データ詳細は下記リンクよりプレキン社サイトに移動いただき、必要事項ご入力の上PDFをダウンロードください)。
VC業界としましては、お預かりした資金を我が国のスタートアップに積極投資し、新産業創造を支援していくとともに、投資家の皆様にはこれまで達成してきた良質なパフォーマンスを再現性をもってご提供できるよう努めて参ります。
貴重なデータを提出いただいた会員VC各社には厚く御礼申し上げますと共に、今後も継続的にベンチマークを作成して参りますので引き続きご協力をお願い申し上げます。
<ファンドデータ提供会員企業 49社一覧> (*社名五十音順)
アーキタイプベンチャーズ株式会社
i-nest capital株式会社
株式会社アコード・ベンチャーズ
朝日メディアラボベンチャーズ株式会社
株式会社ANOBAKA
Abies Ventures株式会社
ANRI
伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社
インキュベイトファンド
Eight Roads Ventures Japan
SBIインベストメント株式会社
株式会社MPower
Angel Bridge株式会社
株式会社環境エネルギー投資
グロービス・キャピタル・パートナーズ株式会社
XTech Ventures株式会社
株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ
Coral Capital
株式会社サムライインキュベート
株式会社ジェネシア・ベンチャーズ
ジャフコ グループ株式会社
新生キャピタルパートナーズ株式会社
STRIVE株式会社
スパークス・アセット・マネジメント株式会社
スパークス・イノベーション・フォー・フューチャー株式会社(SIF)(宇宙フロンティアファンド)
Spiral Capital株式会社
栖峰投資ワークス株式会社
大和企業投資株式会社
株式会社TNPオンザロード
D4V合同会社
株式会社ディープコア
DIMENSION株式会社
株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC)
東北大学ベンチャーパートナーズ株式会社
株式会社ドーガン・ベータ
DRONE FUND株式会社
日本ベンチャーキャピタル株式会社
B Dash Ventures株式会社
Beyond Next Ventures 株式会社
株式会社ファストトラックイニシアティブ
株式会社 FINOLAB
フェムトパートナーズ株式会社
ベンチャーユナイテッド株式会社
Bonds Investment Group株式会社
みやこキャピタル株式会社
モバイル・インターネットキャピタル株式会社
株式会社UB Ventures
ユニバーサル マテリアルズ インキュベーター株式会社
リアルテックホールディングス株式会社
以上