謹んで新春のお慶びを申し上げます
2022年 年頭所感
皆様、新年明けましておめでとうございます。
会員企業及び関係各位には平素から格別のご高配を賜りまして誠にありがとうございます。
さて、昨年2021年を振り返りますと、コロナ禍を跳ね返してIPOは暦年で125社、東京プロマーケット13社、計138社と活況でした。また1,000億円を超える大型IPOも5社となっただけでなく、3,000億円を超える大型M&Aもあり、VCファンドのEXIT実績が数年前と桁違いな結果となった年でありました。日本ベンチャーキャピタル協会(JVCA)は引き続き会員数増加の勢いが増しており、年初の257社から年末には37社増の294社に至るまでとなりました。
JVCAは3委員会9部会の体制で活動しておりますが、各部会を中心に年20回を超える勉強会を開催しました。地方創生トップ懇談会も2年ぶりに10月に関西にて実開催することができました。また例年のキャピタリスト研修を5月に開催し、加えて11月に初の試みとして中堅キャピタリスト向け研修のパイロット版を開催するなど、業界のエコシステム発展のため新たなチャレンジを行いました。
また政府省庁財界からのスタートアップ業界ならびにVC業界への期待もより一層高まってきており、2020年からの金融庁の「金融審議会 市場制度ワーキンググループ」へのオブザーブ参加や日本証券業協会の「非上場株式の発行・流通市場の活性化に関する検討懇談会」への委員参加に加え、経済団体連合会の「スタートアップエコシステム変革タスクフォース」への委員参加、経済産業省の「我が国における健全なスタートアップ投資契約の在り方に係る検討会」への委員参加など積極的に協力して参りました。
そして機関投資家資金の流入拡大に向けて、4月にPreqin様と共催にてVCパフォーマンスベンチマークウェビナーを開催、8月に国内VCパフォーマンスベンチマーク第3回をリリース、9月にLP研究会との共催ウェビナーを開催、10月にAVCJ Private Equity & Venture Forumに登壇、12月Super Return Japan登壇と活動を加速して参りました。
更に、JVCA会員のコンプライアンス指標作りを目指してコンプライアンス推進室を新たに創設し、約一年を費やして「JVCAコンプライアンスハンドブック」を完成させました。
ところで、JVCAでは
「VCが我が国の新産業創出の牽引者となり、多様で持続可能な社会の実現に貢献する」をミッションとし、以下の3つを活動方針として掲げております。
①VC✖️機関投資家
年間1,000億円の機関投資家マネー流入に向けて国内外機関投資家の皆様との人的交流を深める。
②大企業✖️スタートアップ
大企業の戦略に基づいた持続的なCVC活動を支援すると共に、大企業によるスタートアップのM&A促進に寄与する。
③新産業✖️政策提言
次世代を代表するメガスタートアップ創出を目指して、官民一体となって政策の構築に関与していく。
それに加えて、2021年10月の理事会にて以下の目標を表明することを決定しました。
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「三つの1兆」/ 2023年12月までの実現を目指す
IPOから1年以内に時価総額1兆円を超える事例を創る!
スタートアップの年間資金調達総額を1兆円超とする!
VCファンド年間組成総額を1兆円超とする!
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我が国の新産業創出の牽引者として、2022年も引き続きスタートアップエコシステムの発展、拡大に貢献して参る所存です。
本年も皆様のご支援ご協力をお願い申し上げますと共に、関係各位の益々のご健勝とご発展を心より祈念して年頭のご挨拶とさせていただきます。
会長 赤浦徹□
中野慎三